Agri Managerと未来型農業

AI構築によるビッグデータの活用とローコストモデルによるスマート農業実現への挑戦

(CHCペーパー Vol. 11) 要旨 農業分野でもIoT(モノのインターネット化)の波が押し寄せている。ICTを活用した農業支援サービスが多くのベンダーから提供されているが、農業経営にも気象や地理情報等のビッグデータを活用することで、より安定的な生産が期待されている。こうしたビッグデータの活用には外部データを利用し、それを処理する高度なツールも必要になる。一方で、日本において多くの農家の収入は決して高いとは言えず、有用な情報を利用するに当たっては大きなギャップがある。こうした課題を解決するには、一般に公開されたビッグデータを利用し、それを処理するいわゆる人口知能(AI)をより安価に構築することがポイントとなる。ローコストモデルのプロセスが、日本の農業の未来を変えるとともに、高度な情報やテクノロジーに基づくスマート農業の実現にもつながると考える。 Key words Agri Manager, ICT, スマート農業、AI, Tensorflow、ビッグデータ、センサー, 圃場管理, IoT(Internet of Things)、ソリューション、高齢化、スマートフォン、通信キャリア、電波状況、クラウド型、事業継承、栽培ノウハウ、普及指導員、農業経営、防除体系 Reference ITと熟練農家の技で稼ぐ AI農業(神成淳司著、日系BP社) IoTが拓く次世代農業 アグリカルチャー4.0の時代(三輪泰史・井熊均・木通秀樹著、日刊工業新聞社) 60分でわかるITビジネス最前線(ITビジネス研究会、技術評論社) 60分でわかるIoTビジネス最前線(ITビジネス研究会、技術評論社) (注) Agri Managerについて 農業経営支援のアプリケーションソフトウェアである「アグリマネージャー(Agri Manager)」は2014年に株式会社クリエイティブハウスコーポレーションによりリリースされた。情報共有可能なユーザ数は5,000名であるため、主として中小規模の組織を対象としたERP(基幹)システムというポジショニングで製品化されている。